SELENE衛星

主要諸元 | 観測ミッション

主要諸元

主要諸元
主衛星
質量: 約 3 ton(打ち上げ時)
(子衛星約50kg×2機を含む)
構体外形寸法: 約 2.1×2.1×4.8m
姿勢制御方式: 3軸固定
発生電力: 約 3.5 kW(最大)
ミッション期間: 約 1 年
観測軌道: 高度100km/軌道傾斜角90度
子衛星
質量: 約 50 kg
構体外形寸法: 約 0.99×0.99×0.65m
(八角柱状)
姿勢制御方式: スピン安定
発生電力: 約 70 W (最大)
観測軌道:
(分離時)
【リレー衛星】
高度100km×2400kmの楕円軌道/軌道傾斜角90度
【VRAD「ブイラド」衛星】
高度100km×800kmの楕円軌道/軌道傾斜角90度


観測ミッション

プロトフライト試験中のSELENE
観測ミッション
項目 ミッション機器 ミッション内容
元素分布 蛍光X線分光計(XRS) 太陽からのX線を受けて月面から放射される二次X線を観測し、月表面の元素(Al、Si、Mg、Feなど)の分布を調べる。
ガンマ線分光計(GRS) 月面から放射されるγ線を観測し、月表面の元素(U、Th、K、Hなど)の分布を調べる。
地質・鉱物分布 マルチバンドイメージャ(MI) 月面からの可視近赤外光を9つの波長バンドで観測し、鉱物分布を調べる。
スぺクトルプロファイラ(SP) 月面からの可視近赤外光における連続スペクトルを観測し、月表面の鉱物組成を精度良く調べる。
地形・表層構造 地形カメラ(TC) 高分解能(10m)カメラ2台のステレオ撮像により、標高を含む地形データを取得する。
月レーダサウンダー(LRS) 月面に電波を発射し、その反射により月の表層構造(地下数km程度まで)を調べる。
レーザ高度計(LALT) 月面にレーザ光を発射し、その反射時間により、地形の起伏、高度を精密に測定する。
環境 月磁場観測装置(LMAG) 月面および月周辺の磁気分布を観測する。
粒子線計測器(CPS) 月周辺における、宇宙線や宇宙放射線粒子、および月面のラドンから 放射されるα線を観測する。
プラズマ観測装置(PACE) 月周辺における、太陽風等に起因する電子およびイオンの分布を測定する。
電波科学(RS) VRAD衛星から送信される電波の位相変化を測定し、希薄な月電離層を観測する。
プラズマイメージャ(UPI) 月軌道から、地球の磁気圏およびプラズマ圏を画像として観測する。
月の重力分布 リレー衛星中継器(RSAT) 月裏側を飛行中の主衛星の電波を中継し、これを地球局でドップラ計測することによって主衛星の軌道の擾乱を観測する。これにより月裏側の重力場データを取得する。
衛星電波源(VRAD) リレー衛星およびVRAD衛星に搭載するS、X帯電波源を対象に、地球局による相対VLBI観測を行い、各衛星の軌道を精密に計測する。これにより月重力場を精密に観測する。(VLBI: 超長基線電波干渉計。電波の経路差から電波源の位置を正確に求める)
精細画像 高精細映像取得システム(HDTV) 地球および月のハイビジョン撮影を行う