お知らせ(2007年10月)

10月28日から31日(日本時間)にかけて、 「かぐや(SELENE)」はミッション機器(LMAG[月磁場観測装置]LRS[月レーダサウンダー]UPI[プラズマ観測装置])の展開及び伸展を実施しました。
今後も搭載機器の機能確認を12月中旬頃まで行い、その後、定常観測に移行する予定です。
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LMAG及びLRSLMAG及びLRS
UPI展開前UPI展開前
UPI展開後UPI展開後


秋の筑波宇宙センター特別公開が10月20日(土)に開催されました。
前日は雨が降り、当日の天気が心配されましたが秋晴れの清清しい気候に恵まれ、盛況に終わりました。

かぐやコーナーでは、打上後初めてハイビジョンカメラ(HDTV)で撮影された映像の紹介をはじめ打上までの経緯や、これからのかぐやについてパネルで紹介をいたしました。 皆様興味深く見入っていただき、これからの「かぐや」への期待が大きいことが感じられます。
カルタ大会の様子
また、日本宇宙少年団(YAC)スタッフの協力のもと、月シートを使った写真撮影やカルタも盛況に終わりました。写真撮影では、月シートの上に横になっての撮影でしたので、子供たちが多いかなと思ってましたが、大人の方々にも十分楽しんでいただきました。
これを機会に子供たちも含め皆様が月や「かぐや」に興味を持つことができたら良いなと、スタッフ一同願いを込めてカメラのシャッターを押していました。


JAXAは「かぐや(SELENE)」を所定の軌道に投入するとともに定常制御モード(*)移行運用を行いました。現在、主衛星及びVRAD衛星の状態は正常です。
これにより月周回衛星「かぐや(SELENE)」の運用は、クリティカルフェーズ(**)を終了し、初期機能確認フェーズへ移行します。
初期機能確認フェーズでは搭載機器の機能確認を12月中旬頃まで行い、その後、定常観測に移行する予定です。
プレスリリース
(*) 定常制御モード:
月面観測のため三軸姿勢制御により周回する状態。観測機器を常に月面に向けるモード。
 
(**) クリティカルフェーズ
打上げ段階から衛星分離、月周回軌道投入を経て、定常制御モードへ移行し、初期機能確認の準備が整うまでの期間。


JAXAは10月12日13時28分、主衛星からのVRAD衛星分離を行いました。現在、主衛星及びVRAD衛星の状態は正常です。
VRAD衛星分離前VRAD衛星分離前
VRAD衛星分離後VRAD衛星分離後

また、2つの子衛星の愛称を決定いたしました。それぞれ、リレー衛星は「おきな(OKINA)」、VRAD衛星は「おうな(OUNA)」と命名されました。
プレスリリース

JAXAは10月9日9時36分、主衛星からのリレー衛星分離を行いました。現在、主衛星及びリレー衛星の状態は正常です。
リレー衛星分離前リレー衛星分離前
リレー衛星分離後リレー衛星分離後

また、主衛星に搭載しているハイゲインアンテナ(HGA)のモニタ用カメラにより、月の撮像も行われました。
10月5日15時10分頃撮影(HGAのモニタ用カメラ)、月から約800kmHGAのモニタ用カメラによる月撮像

プレスリリース

10月4日6時20分、「かぐや(SELENE)」の月周回軌道投入マヌーバ(LOI1)を行い、軌道計算の結果、同衛星を遠月点高度11,741km、近月点高度101km、周期16時間42分の月周回軌道へ投入したことを確認しました。 なお、衛星の状態は正常であることを確認しています。
また、今回の月周回軌道投入により、“セレーネ「月に願いを!」キャンペーン”に世界の412,627名の方々から寄せられたお名前やメッセージを、月にお届けしたことをご報告します。


太陽電池パドル展開確認用のモニターカメラに地球が撮れているのがわかりました。パドルの合間から地球が見えるめずらしい画像です。
画像はHDTVによる撮影ではないので、鮮明ではありませんが、衛星と地球の位置がタイミングよく撮影できためずらしいショットです。また、衛星と地球の距離がおわかりいただけると思います。

かぐやは、地球周回軌道から離れ、いよいよ月軌道に投入される日が真近に迫ってきました。
太陽電池パドル展開確認カメラで見た地球
(写真中央右寄り)三日月形に浮かぶ地球


かぐやに搭載された宇宙仕様のハイビジョンカメラ(NHK開発)によって、世界で初めて、地球から約11万km離れた宇宙でハイビジョン撮影が行われました。
今後かぐやは月周回軌道へ投入され、月周回軌道上で「地球の出」も撮影する予定です。
プレスリリース
「かぐや」HDTVが撮影した地球
(写真:(C)JAXA/NHK)